雨の日の映画とドーナツ
珍しく一日中雨が降り続いた土曜日。
冬の雨は嫌いだ。
普段なら雨が降っていたらマーケットに行くことなんてまずないけど、この日はどうしてもマーケットに行きたい理由があった。
買い物は足早に済ませる。
この日はイカが三杯で7ドル、ムール貝は500グラムで5ドルのシーフード日和だった。
鬱陶しい天気でも野菜は鮮やか。
わざわざ雨の日にマーケットに行った理由はドーナツ。
金曜の晩から食べたくて食べたくて、起きたらマーケットのあの店で出来立てのドーナツをと決めていたのに、気分は二転三転。
結局行きたかったはずのドーナツを素通りして向かったのはマーケット内にある別のベーカリーだった。
■ FERGUSON PLARRE BAKEHOUSES ■
クイーンヴィクトリアマーケット内、チーズやソーセージ等が販売されているエリアにあるMarket Lane Coffeeの向かいにあるベーカリー。
100年以上の歴史のある老舗ベーカリーの支店だ。
ドーナツは1つ3ドル、6つで15ドル。
あくまでベーカリーだからドーナツショップほどの種類はないけど、あまり冒険しない私にはベーシックなものがあればそれで充分だ。
Classic Custard, French Vanilla, Pecan Pie and Nutella
昨日から食べたかったカスタードクリームたっぷりを含めた合計4つのドーナツと帰宅。
まだ雨は止まない。
こうも雨が降り続くと外に出る気にはなれない。
ドーナツもあることだし1日映画を観て過ごすのが一番っぽい。
ムーランから始まり、シンデレラ、トイストーリー3を立て続けに観た。
当時の私にはつまらなくて途中で観るのをやめてしまったムーラン。
他のプリンセスたちのような華やかさはないけれど、どのシーンも絵画のような美しさがあって、もっとたくさんの人に観られて有名になってほしいと思える映画だった。
シンデレラの公開が1950年と知った時には驚いた。
音楽が好きで何度も観たあの頃は既に公開から40年も経っていたんだ。
なのに、来年公開70年になる今も古臭い映画なんて全然感じないし、むしろ今でもシンデレラの美しさに魅了されている。
私たちは生まれも育ちも違う国で異なった子ども時代や学生時代を送ってきた。
それでもディズニーは世界共通で、国境を越えて懐かしさを共有できるものの一つで、今でも20数年前のあの頃と同じように私たちを楽しませてくれる。
ディズニーとドーナツがあれば雨の日だって悪くない。
私が作らない(作れない)ものを食べられるから嬉しい。
この日はマーケットで買ってきたばかりの新鮮なムール貝のスープとイカのリゾットで乾杯。
雨だって、映画とドーナツと美味しいディナー、そしてそれを共有できる彼がいればきっとそれだけで十分良い1日だ。
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