チベット・ネパール陸路国境越え

チベット最終日、いよいよ国境越えだ。
中国側イミグレが午前10時に開くので午前9時に宿の前に集合する。
レンチンに「早く早く!!俺は早く家に帰りたいんだ!!」と急かされる。
どうやら彼らは今日一旦シガツェまで戻って、明日ラサに帰る予定なんだと。

ここから国境までは遠くない。
車で15分の距離、
のはずなのに、運悪く、ネパールの大型連休にぶつかってしまった。

個人の出入国には問題がないのだけれど、ネパール側の通常の税関業務はやっていない。
その為、中国からチベットを経由してネパールへ様々なものを陸路で運ぶトラックたちがここで足止めを食らっていたのだ。
休日が終わるまで数日間トラックの大行列ができるってわけ。



それでなくても狭い片側一車線の道路なのに、トラックがずらっと並んで待機している。
路肩というよりもほぼ一車線陣取ってしまってるんだからそりゃ混乱するよね。
もともと祝日ってわかってるならそれ見越して来いよwって思う私は日本人すぎるんだろうか。
もちろん公安もただいるだけで誰も整備する気はないから状況は改善されることはない。

最悪なのは、路駐のトラック同士の車間距離がないから、トラックを追い越して右斜線からやってくる車と左斜線からやってくる車が鉢合わせして、更に両斜線の後続車が先頭車に続いてやってくるから、もうどっちも動けないって状況になってしまったのだ。
しかもやっかいなのは反対車線からの先頭は大型トラック。
どう考えても通れない幅のところにお互い突っ込むもんだから余計にややこしくなっている。

「あと10分で通れるようになる」なんてドライバーの言葉に反して状況は一向に良くならないし、早くラサに帰りたいレンチンの口から出た言葉は「降りて歩くぞ」だった。
標高を下げて大分楽になったとはいえ、疲労困憊のこの身体にバックパックを背負って国境まで歩くの???まじか???




歩き出して少しして後ろを見たらパニックはおさまっていた。
どうやって収拾したか謎なんだけど、とりあえず待って車でギリギリまで山を降りたかった。
それでも、もう目の前の川の向こう側に見える街はネパールだからエネルギーが少し沸く。





この橋を渡れば、天国ネパールだ。



無事坂道を下り、出国審査待ちの列に並ぶ。
近くに軽食を売っているような食堂はなかったので今日はお菓子が朝食だ。
ネパールに行ったら美味しいものが食べたい。

出国審査待ちの列に並んでいると何人かのチベタン女性に取り囲まれる。
これこれ!待ってました!
彼女たちは両替商だ。
中国元からネパールルピーに両替するなら中国国境手前のおばちゃんがレートが一番良いという情報を得ていたので、待ってましたとばかりに残りの元をすべてネパールルピーに両替した。(カトマンズなどの両替商では中国元はあまり歓迎されないと聞いた。)
気前よく端数は切り上げてくれたりするのでおねだりしてみるといいかも。

ルピーも手に入ったし、残る心配は荷物検査だけだ。
この国境はある意味日本人旅人にとって鬼門。
これまでにもここでバックパックの中身を一点一点隅々までチェックされている日本人がいるというのを聞いてきた。
自分が当たってバックパックひっくり返されたらもうめちゃくちゃ萎えるよね。
幸運なことに荷物検査はあっさり通過できた。
男の子も難なく通過した。

イミグレもあっさりだ。
他のメンバーがビザ有で入国しているのに私だけ中国ビザがないことは突っ込まれたけれど、英語が話せる検査官だったから説明したらイージーモード。
ここの国境は特別なのか、イミグレのスタンプを押すギリギリのとこまでガイドが来てサポートをしてくれた。
出国スタンプをもらったらレンチンともお別れ。
ありがとう、さようなら。



さぁ、この橋を渡ればネパールだ。
橋の中央には赤い線で国境が引いてあるので、4人で一緒に「ネパール!!!」とジャンプしながら国境越えを喜ぶ私たちはあいのり気分だ。
もうそれくらいにネパールに抜けることができて嬉しい。

ついにネパール側国境の街コダリ(Kodari)に到着だ。



橋を渡った先がすぐに街になっている。
まさかだけどイミグレがないのかと思った。
少し歩くと左手に軍人が立っている小屋があったのでどうやらそこがチェックポイントのようだ。
覗いてみると、ほとんどの人が鞄の中身ひっくり返して荷物検査されている・・・
ネパール側もあるって聞いていたけれど、まじか。
せっかく中国側通過したのに、こんなところでパッキングし直しとか辛い。

傍にいた軍人に超笑顔で「ここで荷物見せるの?」とパスポート見せたら、「Ohhhhh!!!! You're a Japanese!!!!! No no no!!!!! You can go!!!!! 」と言われ、日本のパスポートの力を 最大限に発揮。

よくよく見ると荷物検査されているのは全員中国人だった。
ネパール人は中国人嫌いなのがひしひし伝わってくる。



ネパール入国には期間や目的関係なくビザの取得が必要なので、アライバルビザの申請をする。

アライバルビザ取得

必要なものは以下の通り。
・現金
・顔写真1枚
・パスポート

【手順】
①申請用紙をもらい記入後列に並ぶ。
→たまに中国人が列を無視して割り込もうとするので、「みんな並んでるんだから並べ」と注意。キレるやつもいるがマナーない奴が悪い。ここはネパール。あんたの国の普通は普通じゃない。

②用紙と顔写真の提出
→ネパール滞在日数など聞かれるが簡単な質問のみ。

③ビザ費用支払い。注意
→一番レートがいいのはUSドルだが、中国元、ネパールルピーでも支払可能。数年前と比べるとビザ料金はかなり値上がりをしているので常に新しい情報を確認したほうがいい。

■ビザ代金メモ(2014年10月現在)
・15日ビザ US$25 ネパールルピー3500
・30日ビザ US$40 ネパールルピー5000
・90日ビザ US$100 ネパールルピー不明

中国元での支払いはかなりレートが悪いので割愛。
ちなみに日本で申請するときは方法、料金ともに異なるので大使館に要確認。

④ビザ取得。
→パスポートにビザが貼られて返ってきますが、日付や滞在日数など間違っていないか要確認。入国スタンプはビザ上に押されているはず。

陸路だといろいろ面倒なことも多いけれど、断然陸路のほうがワクワクする。
さぁ、国境越えも終えていよいよネパール入国!

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