最近の私のメルボルンでの暮らし



コロナウイルスの影響でオーストラリアも活動制限措置が発表され3日目になる。
ヨーロッパ各国のような屋外を出歩くことを禁止するような大規模なロックダウンとまではいかないけど、様々なところで日常生活に支障をきたすようになってきた。
とは言っても、まだ外出することもできるし、マレーシアのように軍が道路を封鎖、なんてことは起きていないからまだ良いほうなんだろう。
私は普段からほとんど家にいる生活だからトラムや電車を使って仕事へ行くこともないし、出かけるとなれば車での移動ばかりで、普段のメルボルンと今のメルボルンを比べることはできなくて、人が減ったとか差別を受けるとかそういうのは未経験。(一応メルボルン在住ではあるけれど)
だから、これは私の生活圏内で感じたこと。

  • 食料品とか日用品とか


生きていくのに欠かせないもの。
普段から肉、魚介、野菜、果物、卵、パンはマーケット、それ以外の乳製品や飲み物、パスタや缶詰、それにスナック菓子、アイスなんかはスーパーから揃えるようにしている。
そして、大量に買っても持つものはコストコ。

・マーケット
3月25日時点で食料品を扱うマーケットは営業が許可されている。
最寄りのQueen Victoria Marketは確かに客足が減ってはいるけれど肉も野菜も何でも揃っているからありがたい。
ただ、値段はパニック前と比べると上がっているのが明確。
3月17日朝9時頃、いつも購入している卵屋がかなり売り切れていたのには驚いたけど、なんとか卵も購入できてよかった。



・スーパー
ここオーストラリアでもコロナウイルスのパニック買いはトイレットペーパーから始まり(Twitterでも見たけどオイルショックを彷彿させるトイレットペーパーのパニック買い。トイレットペーパーに群がる心理が未だに謎。)、次いでパスタやパスタソース、小麦粉、肉類がスーパーの棚から消えていった。
移民が多いとは言え、「小麦が主食の国にいるんだなぁ」と呑気に思ってしまった。
ちょうどパニック買いの前にパスタを生産する某会社からお詫びの品にとパスタが大量に送られてきたこともあってありがたいことにパスタは十分。
それに私たちはお米が主食だからそこまで小麦にこだわらなくてもいい。
前回の一時帰国でいつもの2倍日本米を持って帰ってきてよかった。
うちでは朝ごはんやティータイム用にケーキやお菓子を焼いたりパンを作っているから、小麦粉が消えたときはさすがに焦ったけれど、いつもコストコで5キロだったか10キロだったかの小麦粉を常備しているから暫く何とかなるでしょ。
それでもやっぱりトマトソースやペストソースが消えた時は悲しかった。
この国ではパニック時にアイスクリームの消費が増えるみたいで、アイスクリームの棚もスカスカ。Coles(スーパー)ではおひとり様1個限りの文字が。
食料品のパニック買いは7~10日前あたりが特にひどかったように思える。
それと、営業時間は20時までと通常より早い閉店時間になっているから気を付けたい。(私たちは知らずに行って何も買えず帰ってきた。)



・コストコ
3月16日、コストコへ買い出しへ行った。
平日午前という時間にも関わらずコストコも駐車場へと続く道が大渋滞。
それでもお目当てのクロワッサンはたくさんあったし、大好きなソーセージが消えていた以外はいつも以上の客数以外はいつもの光景。
トイレットぺーパーを抱える人もちらほら。
さすがにコストコはすっからかんにはならないかな?

というわけで、今のところ、ヨーグルトとオレンジジュースが見つからないことを除けば問題ない。





  • 飲食店


今回の活動制限措置で間違いなく大打撃なのが飲食店。
テイクアウトとデリバリーを除くサービスが停止され、イートインができなければ利益の大部分を損失するであろう飲食店はあの手この手で生き残るのに必死。
テイクアウトは50%オフの店もあったり、UBERイーツもプロモコードを配ったり。
そんな中、私の大好きなペイストリーショップが閉店になる。
コロナウイルスのせいなのかはわからないけど、タイミング的にそうだろう。
賃料が高いこの国で先の見えない制限措置は多くの閉業や事業縮小による失業も生むことは目に見えている。
それでも命には代えられないし。
台湾の老舗飲食店はSARSの経験を生かして営業をしているなんて記事も見かけた。
学生やワーホリでいる人たちの多くが飲食業に従事しているはずで生活費や家賃のこともあるだろうし大変だと思う。
今日3月25日に在メルボルン日本総領事館から、「ワーホリでオーストラリアに滞在している人は直ちに日本への帰国を検討してください」とメールが入っていた。
仕事も収入も減ったのに家賃は払わないといけない、保険がないから病院にかかったけど費用負担できません、だけど日本に戻る手段さえもありません。
そんな状況で熱意だけあってもどうしようもない。

  • 鎖国措置


3月18日 ヴァージンエア 全国際線運休発表(3/30~6/14)
3月19日 入国禁止措置をとることを発表
  カンタス、ジェットスター 全国際線運休発表(3末~5末)
3月21日 オーストラリア国民以外の国内トランジットは原則不可となる(出国は可)
3月22日 入州制限の開始
3月24日 ANA、JAL オーストラリア路線の一時運休発表

オーストラリア・日本路線の要となる全ての航空会社が運休を決定。
シンガポール航空や中東系も運休になり、東南アジア各国も外国人の入国・トランジットを制限する中、このままいくと日本に帰るルートはキャセイパシフィックで香港経由くらいしかないんじゃないかな?
1週間後、完全にとは言わなくてもほぼオーストラリアから出られない状況になる。
そしてそれがどれくらい続くのかもわからないってまぁまぁ憂鬱。
私は、オーストラリアで生活を始めてからも3か月に一度はオーストラリアを離れて旅行をしていたからこんなに長い時間オーストラリアにこもって生活するのは初めてで逆になんだか新鮮な気分だったりする。

  • 経済


3月20日、世界金融危機以来初めて、S&P ASX200(オーストラリア株式指標)が4536ポイントに急落。
3月22日、仮想通貨市場でもビットコインが5%下落し5894ドルに。
対円で見ても見事にこの1年で今が一番悪い。
3月18日には1ドル62円台にまで突入してどうなることかと思ったけど、なんとか今日3月25日には67円台にまで回復をした。
5%強だった失業率も6月までに11%まで上昇すると予想されている。
と、何だか残念な数字ばかりが並んでいる。



そして今、活動制限令の元では、結婚式は5人以下、葬儀は10人以下でしか行うことができない。
周りにも結婚式を控えていたカップルがいる。
延期できるのかそれとも縮小してやってしまうのかキャンセルなのかわからないけれど、多くの時間を割いて決して安くはない金額を支払った二人がいたたまれない。
私たちも今年結婚式をと思っていたけれど場所や日程を決めずずるずるとここまで来て何も決められていなかったから実は少しホッとしているのが本音で。

幸い彼も私も健康で毎日を過ごすことができている。
南半球のメルボルンは、夏が終わり冬が近づいてきて気温も下がってきた。
風邪をひきやすいこの季節、どうかこれ以上コロナウイルスが広がらないことを祈るばかりだ。



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