たった5ユーロでウィーンでオーケストラを見る方法



たった5ユーロで、ウィーンフィルハーモニーのニューイヤーコンサートが行われるあの会場で、オーケストラの演奏を楽しむ方法。

記憶にも新しい2002年のウィーンフィルニューイヤーコンサート。
そう、日本が誇る小澤征爾氏が指揮者として活躍している瞬間をテレビ越しに見ていた私はえらく感動してしまい、死ぬまでにウィーンフィルニューイヤーコンサートに行くと決めたのだ。
ラデツキー行進曲の観客を含めた会場全体で作るあの雰囲気がたまらなく好きだ。
ウィーンに来たからには、あの会場に行かなくては。



ここが会場となるMusikverein(楽友協会)。
ウィーンフィルハーモニーの本拠地だ。
 但し、ここへ行ったからと行ってウィーンフィルの演奏が聞けるわけではない。
ウィーンフィルのコンサートチケットは会員でほぼなくなってしまい、チケット入手は至難の業なのだ。
また、ここで毎日行われているコンサートはウィーンフィルだけではなく、他楽団によるものも多い。

オフィシャルHPには、その日の演奏曲目、指揮者、オーケストラが乗せられているので、こだわりのある方は、それを参考に選ぶのがいいだろう。



チケット購入方法

チケットを購入するには以下3つの方法がある。

・オフィシャルHPからのネット予約
→私はこれを利用。簡単。クレジットで支払できるし。

・事前の窓口購入

・当日夜の争奪戦参加

但し、これは€5立ち見席の場合だ。指定席のことはわからない。)

インターネットで購入した場合、当日開演1時間前からチケット引き換えに並ばなくてはいけない。 
そして、これがちょっぴり厄介。
というのも、このチケット引き換えと当日券購入者は一緒に並ばなくてはいけないのだ。
予約時に支払いを済ませているから確実にチケットに引き換えはできるけれど、早いもの勝ちレースの立ち見席なので、早く並ぶに越したことはないというわけ。
私は、1時間半前に行って並んだから余裕があったけれど、ここは中国かwとツッコミたくなるぐらいの中国人たちが当日券を求めて後から殺到していたので、早めの行動をおすすめする。
今日の相棒、中国人のジェニーは彼らを見て、「中国人はお金ないからね」って笑ってた。
ここにいる日本人もお金ないよ~~へへ。



無事、チケットをゲットして建物内に入ってホッと一息、写真撮影・・・なんてことをしている暇はないのだ。
そう、立ち見は早い者勝ちの弱肉強食の世界。
そして言えることは、オペラ以上にオーケストラの立ち見席は前列じゃないとストレス。
なので、この後も気を緩めていられない。



チケットの確保をし建物に入ったら、まず向かう先はクローク。(地下へ)
素敵な建物をゆっくり見たい気持ちを抑え、立ち見席に続く階段の下へ急ぐ。
しっかり者のジェニーに急かされたおかげで、なんとか2番を奪取。
ここまで来てやっと一息。
時間まで交代で建物内をうろうろ見学できるのは一人じゃなできないからありがたい



開場時間。
いよいよ立ち見席の案内が始まる。
立ち見列の先頭の扉を開けるとそこはもう立ち見エリアだ。



奥にも扉があり、人が並んでいるのが確認できる。
どうやら入り口は二箇所あるみたいだ。
私たちはこの列の2番目にいるから間違いなく最前列は確保できるだろう。

ジェニーが私たちの前に並んでる夫婦がとろそうだからどうしようと耳打ちしてきた。
私たちの後ろに並んでる日本人女性2人組も走る気満々な会話してる。

え。待って。走るん??!w
(完全にびびった私は鈍足なことをジェニーに伝えて、彼女に場所取りを託した。)


スタッフからGOサインが出た瞬間、よーいどん!でみんな全速力で最前のバーめがけて突進するんだもんw
 



ジェニーのおかげで無事最前列を確保し、あとは開演を待つのみ。
この会場、最前列しか手すりがない上に、立ち見エリアは床に傾斜が全くないので、最前列じゃないとかなりしんどいと思う。

1425049424567.jpg

セルフィー大好きジェニー。



会場はテレビで見て創造していたよりもコンパクトサイズだけれど、メインの照明がついた瞬間、ホールの壁の金色が更に明るく、光り輝き出してまさに豪華絢爛。
きっと中世の貴族たちもお洒落をしてここで音楽を楽しんでいたのだろう。
 

指定席の人たちは正装して自分のペースで入場してなんて優雅なんや・・・
(そして今日も絶賛ユニクロフリースの私!これが今の私には精一杯の正装・・・)



定刻19:30に開演。

IMG_20150401_133759187.png

ちなみにこれがこの日の曲目。

あ!この曲知ってる!!ってなるような有名な曲ばかりで時間はあっという間に過ぎていった。
初心者の私でも楽しめる2時間でバレエと違ってすごく楽しかった!!!
念願のラデツキー行進曲では、一小節目の太鼓のリズムを聞いた瞬間鳥肌がたった
指揮者に合わせた会場全体の手拍子。

会場の一体感。
何このハッピーな感じ!!超楽しい!!!!!!!!

もちろん、マーチなので、中世ヨーロッパの兵隊の行進をイメージするし、その先には戦いや悲しい歴史もあるはずだけれど、この曲は本当に兵や国を鼓舞する力を感じることができる。

IMG_20150228_001158906.jpg

ウィーンで、オペラ、バレエ、オーケストラと興味あるものは全て鑑賞したけれど、初心者の私でも楽しめたのはオーケストラだった。
以前から憧れていたから余計に楽しかったのかもしれないけれど、オペラやバレエは知識がない私には理解するのがなかなか難しかった。
それに比べて音楽は十数年やってきたから演奏するのも聞くのも好きだから始まった瞬間から溶け込めたんだろう。
そんな楽しくってハッピーな時間は一瞬、観客が帰り出すと一気に現実に戻る。

 


演奏後には立ち見客も指定席エリアに入ることができる。 



演奏中の撮影は厳禁だが、指揮者入場直前やアンコールの合間などは撮影可なので、オーケストラ団員の写真を撮る際にはその時を狙うといいだろう。



ウィーンに来てよかった。 
次回来るときは、お金に余裕を持っていたい。(切実)

ウィーンニューイヤーコンサートへの憧れがまた一段と強くなった夜。

コメント

このブログの人気の投稿

オーストラリアのスーパーで購入する箱アイス マイベスト6

実際に購入した、私が欲しいオーストラリア土産

コストコオーストラリアのカロリー高めのお気に入りアイテムと失敗アイテム