メルボルンにラマダンバザールがあったなんて...!


今年もラマダン(イスラム断食月)がやってきた。
ラマダンはイスラム歴9月を指すので、私たちが普段使っている太陽暦にすると毎年同じ日になるわけではない。
毎年少しずつ少しずつ前倒しになっているような感覚だ。
前倒し(早くなる)ということは断食明けの「ハリラヤ」とCNY(旧正月)がかぶることもあって、「Gongxi Raya」と呼ばれている。
33年ごとだから生きている内に数回しか経験することはないんだけど、そうなったら休みが減っちゃうからやだ!って元同僚が10年以上も先のことを心配していたことをふと思い出した。
ちなみに次の33年後は2029年。

イスラム教徒が多数を占めるマレーシアやインドネシアでは、ラマダン期間中の30日間は国全体で経済機能は減速する。
インドネシアに自社工場を持つ某日系企業で働いていたときは、期間中は工場のキャパシティが下がるからと前もって下方修正した生産計画が回ってきていたし、私自身、輸入に携わる業務を担当していたから、港や船、税関までもがほぼ止まってしまうような地獄の1か月に結構振り回されたっけ。
それと、これは会社によるのかもしれないけど、ラマダン中はマレー系は昼休みを短縮して早く帰宅できるように配慮していた。(前職の日系2社がそうだった。)

日没後の断食明けの夕食はBuka Puasa(ブカプアサ。アラビア語ではIftar、イフタール。)と呼ばれていて、家族や親せき、友人、同僚と集まり食卓を囲む。
そして、多くの人が期間中毎日、各地で開催されるラマダンバザールに足を運び、ブカプアサに備えるのだ。
ラマダンバザールは人種も国籍も関係なく、マレー料理を思う存分楽しめる。
普段見かけないようなラマダン限定の料理なんかもあるから、期間中マレーシアを訪れる機会があれば是非とも行ってみてほしい場所だ。

そんなマレーシアのラマダンバザールがメルボルンでも開催されているという噂を聞きつけた。

AMF Ramadhan Bazaar

  • 基本情報

【開催期間】
2021年4月17日~5月8日 毎週土曜 13~17時

【住所】
46C Permas Way, Truganina

今年、メルボルンで行われているマレーシア・ラマダンバザール2つのうちの1つが、Australia Malay Foundation主催の「AMF Ramadhan Bazaar」。
場所はCBDからから西へ約22kmのTruganina(トゥルーガニーナ)の工場地帯の一角で行われている。
ちなみに入場は無料。

会場10分前には入場ゲート前に結構な人が並び始める。

マレーシアのラマダンバザールに比べると小規模だけど、雰囲気を楽しむ分には十分。
いくつかの出店者は遅刻なのかもう来る気がないのか、開場時間になっても空きもあったりして、それさえもマレーシアらしくて懐かしい感覚になる。


ちなみに来訪者の8~9割はマレーシア人。
そこら中でマレー語が飛び交っていて、「久しぶりにマレー語使えるチャンスが…!」と張り切っていたんだけどあえなく撃沈。注文は全て彼に任せた。


楽しみにしていたonde-ondeがなかったのは残念だったけど、食事系から軽食、デザートにドリンクまで懐かしいマレーシアの味が溢れていて、見て回るだけでも楽しかった。
この日は4品購入して帰宅。

・Satay Daging(サテーダギン)


まず入場して初めに向かったのがサテーのお店。
即完売になる超人気店だから入場と同時に行く必要がある。
メニューは2種類、10本のセット売りのみ。

・Ayam(アヤム、鶏) 15ドル
・Daging(ダギン、牛) 20ドル

このラマダンバザールの一番目玉と言っても過言じゃないのがこのサテー屋。
その場で焼いているのでフレッシュだし、マリネもピーナツソースもマレーシアのあの味そのものだ。
10本のサテーにきゅうりと赤玉ねぎ、それにLongtong(ロントン)と呼ばれるライスケーキ(これがまためちゃくちゃ美味しい。)にたっぷりソースがついてこの値段はコスパ最高。


・Kelopok Lekor 


マレーシアのPasar Malamと呼ばれるナイトマーケットに行くとつい買ってしまう「Kelopok Lekor」があったので購入。
これは魚のすり身を揚げたもので、サクサクと薄いタイプと歯ごたえのある厚めのタイプがある。
ちなみに私は薄いほうが好き。


・Karipap / Curry Puff


小腹が空いたときにスナック感覚で食べるカリパフ。
KLのお気に入りのあのカリパフには敵わないけどスパイスが効いていて美味しい。

・Seri Muka


マレーシアの伝統菓子「Kueh(クエ)」。
色鮮やかで種類も豊富なクエは、その見た目で敬遠しがちだけど、一度一口食べてみてほしい。
素朴で日本人ウケしそうな味が結構そろっている。
そんなクエの中でも「Seri Muka」がお気に入り。
パンダンリーフの鮮やかなグリーンが目を引く上層と、ココナッツミルクで炊いたモチ米の下層の二層からなるモチモチのお菓子。
モチ米は塩気が効いていて、パンダンカスタード自体も甘さ控えめでパクパク食べられる。コーヒーとも相性抜群だからティータイムにもぴったり。


今週末は今年のラマダンバザールを楽しめる最後のチャンス。
AMF Ramadhan Bazaarとは別に、Springvaleでもラマダンバザールが開催中だ。

【開催期間】
2021年4月16日~5月9日 金、土、日限定 14~19時

【住所】
15 Bando Road, Springvale


※犬についての注意
イスラム教徒は犬に触れてはいけないとされているからラマダンバザールへ犬は連れていかないほうが無難。
オーストラリアに住んでいるムスリムたちは、この点に関しては寛容な人が多い印象を受けるけど、ここでは彼らの文化を尊重したいところ。
特にこの「AMF Ramadhan Bazaar」はイスラム系マレーの基金主催だから信仰心の厚い人も多い。
(犬を連れたマレーシアチャイニーズのカップルは、一人は中に入らず犬と道端で待っていた。)

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